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FIDESレター

熱中症にご用心-FIDESレター【2025年7月号】

FIDESレター 2025年7月号

【お詫び】
本号において誤植がございました。深くお詫び申し上げますとともに、下記の通り訂正させて頂きます。(本記事は訂正済みです)

◎フィデス社長コラム
(誤)2024年8月1日 ⇒ (正)2025年8月1日

今年の夏もとにかく暑い!熱中症に御用心!

今年の夏もとにかく暑い!熱中症に御用心!

企業の熱中症対策が「義務化」に

地球温暖化や猛暑の影響で、職場における熱中症による労働災害が増加しています。そのほとんどが初期症状の放置や対応の遅れが原因とされており、こうした背景を受け厚生労働省は2025年6月1日から、改正された労働安全衛生規則(第612条の2)を施行しました。企業に対して、これまで努力義務とされていた熱中症対策が「義務化」されました。

熱中症による死亡災害の多発を踏まえた対策の強化について

職場における熱中症による死亡災害の傾向

・死亡災害が2年連続で30人レベル。
・熱中症は死亡災害に至る割合が、他の災害の約5~6倍。
・死亡者の約7割は屋外作業であるため、気候変動の影響により更なる増加の懸念。

ほとんどが「初期症状の放置・対応の遅れ」

早急に求められる熱中症対策

「職場における熱中症予防基本対策要綱」や「STOP!熱中症クールワークキャンペーン実施要項」で実施を求めている事項、現場で効果を上げている対策を参考に、

現場において、死亡に至らせない(重篤化させない)ための適切な対策の実施が必要。

厚生労働省リーフレット「職場における熱中症対策の強化について」より作成

義務化における主なポイントと対象になる作業

①熱中症の早期発見と対応のための報告体制の整備をする
②熱中症が発生した場合の応急措置などの手順作成を行う
③これらの情報を熱中症の危険性があるすべての関係者に周知する

すばやく適切に対応できるかがポイント

対象となるのは…

WBGT28℃以上または気温31℃以上の環境下で
連続1時間以上または1日4時間を超えて実施」が見込まれる作業

※作業強度や着衣の状況などによっては、上記の作業に該当しない場合であっても熱中症のリスクが高まるため、上記に準じた対応を推奨する。
※同一の作業場において、労働者以外の熱中症のおそれのある作業に従事する者についても、上記対応を講じることとする。

WBGTとは?

WBGT(暑さ指数)は、1954年にアメリカで考案された、熱中症のリスクを評価するための包括的な指標です。この指標は、人体と外気との間で行われる「熱収支」に着目し、そのバランスに大きく影響する気温・湿度・輻射熱の3要素を総合的に評価します。なかでもWBGTに最も大きな影響を与えるのは「湿度」であり、屋外の場合、湿度が約7割、輻射熱が2割、気温が1割とされています。そのため、熱中症というと「気温が高いときに起こるもの」と思われがちですが、実際には湿度が高ければ気温が30℃以下でも熱中症が発生する可能性があります。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温と異なります。

WBGTとは?

エアコンの効果的な使い方とは

暑さ対策をしていない猛暑日の室内は、熱中症を引き起こす危険性が高まり、WBGTのランクが厳重警戒レベルにまで上がってしまいます。空調設備を活用し、素早く室内の温度を下げて、快適な環境をつくりましょう。また、エアコンを効率的に運転するために、定期的にフィルター掃除をしたり、室外機周りにモノを置かない、日陰を作るなどの工夫も効果的です。

1.室内が暑い時は、暖かい空気を外に逃がしてからエアコンをON!

1.室内が暑い時は、暖かい空気を外に逃がしてからエアコンをON!

外よりも室内が暑い…と感じる場合は、まず窓を開ける、もしくは換気扇を回して、室内の熱を外に出してからエアコンをつけましょう。空気を出す方向(窓や扉がある方向)に向けてサーキュレーターを作動させると効率的に熱を逃がすことができます。

2.サーキュレーターを併用して冷たい空気をムラなく涼しく!

2.サーキュレーターを併用して冷たい空気をムラなく涼しく!

エアコンの設定温度を下げ過ぎなくても、サーキュレーターを併用して室内を涼しくすることができます。エアコンの風向を上向きにして、その下にサーキュレーターを設置し、エアコンと同じ風向にして冷たい空気を循環させましょう。

どんなものがある? 熱中症対策グッズ

環境を冷やす

産業用送風機

工場などの広い空間でも、大量の空気を効率的に循環させることができます。

産業用送風機
スポットクーラー

コンパクトで移動させやすく、ピンポイントな冷却ができます。コンセントに接続するだけで即時運転が可能です。

スポットクーラー

必要な要素を摂る

経口補水液

熱中症による脱水時の水分補給に最適な、定番の飲料です。

経口補水液
スティック型塩ゼリー

スティック型でサッとすぐに食べられる塩ゼリーです。冷蔵はもちろん、冷凍で凍らせて食べても◎。

スティック型塩ゼリー

カラダを冷やす

ネッククーラー

冷却プレートが太い血管(頸動脈)がある首を冷やすことで、効率的にクールダウンできます。

ネッククーラー
充電式ファンベスト

小型ファンが内蔵された服の中に外気が取り込まれ、汗を蒸発させて身体を冷やします。

充電式ファンベスト

環境を測る

熱中症指数計
熱中症指数計
温湿度・WBGT値計
温湿度・WBGT値計

マスクの中に熱がこもって発症する「マスク熱中症」にも要注意!

マスクの中に熱がこもって発症する「マスク熱中症」にも要注意!

暑さ対策のトレンド!「ペルチェ式ベスト」とは?

ペルチェ式ベストは、ペルチェ素子という熱電素子を利用した冷却(あるいは加熱)機能を持つウェアラブルベストです。近年、作業現場や炎天下での活動、屋外イベント、熱中症対策などに広く利用され始めています。ペルチェ素子は、「ペルチェ効果」を応用した素子であり、電流を流すと、素子の一方の面を冷却し、他方の面を加熱するという機能を持っています。この冷却面がベストの内側に配置され、直接肌に冷たさを感じさせることができるのです。

ペルチェ素子
ベストの内側にペルチェ素子の冷却面を配置

フリートーク・コラム「地球温暖化とこれからの過ごし方」

Fides Freetalk Formation

最近、季節の変化が例年と少し違うように感じることが増えてきました。春が短くなったと思えば、急に真夏のような日差しが照りつけ、気がつけば猛暑が続きます。そしてゲリラ豪雨のような激しい雨が突然降ることも増え、天候が読めない日が多くなりました。私が現場作業で屋外にいると、以前にはなかったような暑さや湿気に悩まされることもあり、私は「これはやっぱり、地球温暖化の影響なんじゃないか?」とぼんやり考えるようになりました。


そもそも地球温暖化は、私たち人間の活動によって大量に排出される温室効果ガスが原因で起こっている現象です。便利で快適な暮らしの裏側で、こうしたガスが増え続け、地球から宇宙へ放出されるはずだった熱が、地球の地表に留まり、蒸し風呂状態になってしまうのです。その結果、地球全体の気温が上昇し、気象のバランスが崩れてしまい、猛暑や酷暑はもちろん、強力な台風や集中豪雨などの災害は、今や毎年の恒例となってしまいました。これらの影響により、農作物が育ちにくくなることで食べ物の問題にもつながりかねません。特に近年は現場作業にも影響が出ています。気温の上昇により熱中症のリスクが高くなることで作業効率が低下したり、他にも急なゲリラ豪雨の発生で作業を中断せざるを得なくなるなど、工事の工程管理や安全管理において、これまで以上の配慮が必要になりました。


このような現状を受けて、私自身も日々の暮らしや仕事の中で、できることから取り組んでいく必要性があると感じました。例えば、使っていない照明をこまめに消す、冷暖房は適切な温度で使う、使っていない電化製品のコンセントを抜くなど、小さな意識の積み重ねが大切です。特に電気の使用には、目に見えないCO2排出が伴っていることを忘れてはいけません。これらの行動が直接地球を救うわけではないかもしれませんが、「どうせ自分一人がやっても」と思うより、「自分から始めてみよう」と思う方が、より良い未来につながっていくはずです。


また、これから夏本番を迎え、現場での暑さ対策も重要な課題です。水分補給や休憩の確保、服装の工夫など、熱中症予防を徹底して安心して作業できる環境づくりを進めてまいります。地球の未来も、私たちの体も、どちらも大切にしたいものです。ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

地球温暖化とこれからの過ごし方

今月の担当は…

大網支店
拠点長
花﨑 茂雄

大網支店 拠点長 花﨑 茂雄
設備DEQ

それってドーシテ?ピッケルホルダーのドーシテ?

それってドーシテ?ピッケルホルダーのドーシテ?

フィデス社長コラム 新都心幕張から
「わくわく創造company」へ向けて

2025年8月1日、わが社は本社を幕張新都心に所在する幕張テクノガーデンへ移転いたします。これは、単なるオフィスの引っ越しではありません。この移転はゴールではなく、「わくわく創造Company」の実現に向けた新たなスタートラインであり、私たちがこれから築いていく企業風土の第一歩となります。社員一人ひとりが“わくわく”しながら働ける環境を整え、お客様に“もっと満足”していただけるサービスを、全員で創り上げていく。フィデスの新たな挑戦が、いよいよ動き出そうとしています。

まず、「いらないものを捨てる」ことから始めます。これは、わが社の活動の原点である「環境整備」に立ち返る絶好のチャンスであります。それは単なる物理的な整理整頓にとどまらず、建設業界特有の習慣、これまで「あたりまえ」とされてきた業務の在り方や働き方を、スクラップアンドビルドしていく。それは、過去を否定することではなく、未来を見据えた前向きな出発です。

たとえば、移動手段ひとつを取っても見直す余地はあります。わが社においては、これまでは現場への移動には車を使うのが“あたりまえ”でした。しかし、駐車場代・燃料費・高速料金・保険料といった多くのコストが発生しているうえ、多くの場合、業務中は車がずっと遊んでいる状態になってしまいます。さらに交通トラブルのリスクも軽視できません。一方、公共交通機関を活用すれば、移動時間を休憩や自己学習に充てることもでき、新たな価値が生まれます。こうした「小さな変革」の積み重ねこそが、大きな成果へとつながると信じています。

そしてこれからは「信任主義」が重要な鍵を握ります。新たに本社を構える幕張新都心は、アクセスの良さに加え、働く環境としての魅力にも富んでいます。多様な人材が集まることが期待されるこの場所で、私たちは年齢、性別、ライフスタイル、価値観、そして働く理由も異なる、一人ひとりが活躍できる職場づくりを進めていきます。多様な人材が安心して働ける環境は、組織に新たな創造性と柔軟性をもたらす大きな可能性でもあります。

しかし、こうした変化のなかで、いくつかの課題にも向き合わなければなりません。偏りのある労働時間や属人的な業務負担は、柔軟な働き方が求められる今、早急に是正すべき課題です。特定の人に業務が集中する状況を解消するため、社員同士が支え合うワークシェアの仕組みを導入し、誰もが安心して働ける環境づくりを進めています。

また、育児や介護に関する制度は整備されているものの、「使いづらい」と感じている社員がいるのも事実です。これらの制度を「使って当然」と受け止められる社内風土へと変えていく必要があります。制度利用への気兼ねをなくし、復帰後、即座に職に就けるサポート体制を強化し、制度の“実行”を全社員で推進していきます。社員が安心して働ける環境があってこそ「お客様第一」は成り立ちます。社員が心身ともに健やかであることは、質の高いサービスを提供できます。一人ひとりの意思と能力を信じ、任せ、尊重する『信任主義』。そうした信頼関係が、責任感ある自由を生み出し、企業としての底力へとつながっていくと確信しています。「信任主義」こそが、そしてそれは、社員一人ひとりと共に築き上げていく未来でもあり、わが社が目指す「わくわく創造Company」でもあります。

8月1日、フィデスは新たな一歩を踏み出します。「お客様第一」を軸に、多様性を強みに変え、変化に挑む企業文化をこれからも育ててまいります。今後とも、変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

hosoya
編集後記
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