進む!LED照明リニューアル
FIDESレター 2026年5月号
LED化が進む3つの理由
①蛍光ランプの製造禁止
水銀に関する水俣条約:第5回締約国会議(COP5)において、全ての一般照明用の蛍光ランプは、2027年末までに「全ての『製造』および『輸出入』を禁止する」ことが合意※されました。国内においても『水銀汚染防止法:施行令改正』により、規制対象製品に応じ、2026年1月1日以降、段階的に施行されます。
※この条約合意に関しては、既に使用している製品の継続使用、禁止日までに製造された製品(在庫)の売り買い、および、その使用が禁止されるものではありません。
②保守・修理ができない照明器具の増加
蛍光ランプや関連部品の製造中止により、ランプ・点灯管・電子安定器などの交換ができなくなり、既存照明の保守や修理が困難になります。なので照明器具の維持が難しくなり、照度低下や作業効率の低下、安全性リスクの増加といった問題が生じる可能性があります。
③地球温暖化対策の達成期限
政府の「地球温暖化対策計画」では、LED等の高効率照明への普及率を2030年に100%にする目標がおかれています。2025年度2月末時点の普及率は67.1%であり、数年以内の達成が必要となっています。
LED化は「器具ごとの交換」を推奨します!
その理由①
器具内部の経年劣化
その理由②
組み合わせ不適合によるリスク
その理由③
コスト面での影響
①見えないところで経年劣化が進んでいるかもしれません。
蛍光灯などの照明器具は、寿命の目安が8~10年とされています。(【JIS C 8105-1 照明器具-第1部:安全性要求事項通則】の解説より)寿命を過ぎた照明器具は外観だけでは判断できない器具の劣化が進んでいます。例えば、器具内の安定器が絶縁劣化によって発煙する事故や、コイルの異常発熱による断線、コンデンサケースの破損など、様々なケースが報告されています。お使いの器具の使用年数を確認のうえ、適正交換時期を意識したリニューアルを進めましょう。
\器具の製造年は本体銘板でチェック/
\こんな場合は器具本体を早めに交換しましょう!/
ランプが黒化している
ソケットが変色している
焦げ臭いにおいがする
②直管形蛍光ランプを直管LEDランプに交換する場合、組み合わせによっては重大事故に繋がる危険性があります。
直管LEDランプと蛍光灯照明器具の組み合わせを間違うと、器具の焦げや焼損などが発生し、火災を招く恐れがあります。ランプだけ直管LEDに交換するのではなく、まるごとLED照明器具に交換することをおすすめします。
既設の蛍光灯器具にLED化改造工事を行うと既設照明器具メーカーの製品保証が適用外になります
>LEDランプ種別選択の誤り
>器具(ソケット)の絶縁性能不足
>継続使用した安定器の劣化など
>通電しながらのランプ交換
>継続使用したソケットの劣化
>ランプの質量超過
>異常発生時のソケット熱変形
※ランプまたは照明器具内の部品が異常に高い温度となり、発火・発煙することがあります。
※LEDランプが正常点灯しているように見えても、器具の絶縁性能が不足している場合、そのまま使い続けると発火・発煙する恐れがあります。
詳細につきましては一般社団法人日本照明工業会HP又は右記QRコードよりご確認ください
③コスト面においても、器具ごとの交換がおすすめです。
ランプのみの交換は、初期費用を抑えられる点でメリットがありますが、不具合発生時には再交換や追加工事が必要となる場合があります。一方、器具ごとLEDに交換することで、照明設備全体としての寿命がリセットされ、長期間にわたり安定した運用が可能となります。結果として、維持管理コストの低減や手間の削減につながるメリットに繋がります。
《フリートーク・コラム》「経験を力に、次の世代へ」
電気設備業に携わって、今年で三十二年目を迎えました。これまでの歩みを振り返ると、この道に進んだきっかけは、高校三年生の進路選択の時期にさかのぼります。
当時、実家は飲食業を営んでいましたが、今は亡き父からは「店は継がなくていい。それよりも手に職をつけなさい」と言われました。そして「インフラに関わる仕事は決して無くならない。電気の道に進んでみてはどうか」と勧められたことが、この業界に入る決め手となりました。
高校卒業後は電気工事の技術専門校に一年間通い、基礎から電気について学びました。最初は戸惑うことも多くありましたが、学んでいくうちに徐々に興味が湧き、この世界で働くことに前向きな気持ちを持つようになりました。専門校卒業後は、地元の電気設備工事会社に入社し、施工管理の仕事に携わることになりました。
しかし、入社当初は右も左も分からず、現場では職人さんに叱られることも多く、自分の未熟さを痛感する日々でした。思うように動けない悔しさや、自分の知識不足を実感する場面も少なくありませんでした。そんな中で四年が経過した頃、私は「自分の手で施工を行えるようになりたい」という思いを強く持つようになりました。知識や経験が十分でないまま現場管理を続けることに疑問を感じ、自らの技術力を高めるため、電気工事店へ転職する決断をしました。
実際に腰道具を身に着け、現場で作業に携わるようになると、材料や工具の扱い方、作業の段取りや安全への配慮など、電気工事の本質をより深く理解できるようになりました。現場での経験は、机上では得られない多くの学びを与えてくれました。そして二十五歳で第一種電気工事士、翌年には一級電気施工管理技士の資格を取得することができ、自分自身の成長を実感することができました。
その後は、以前在籍していた会社の事情により、フィデスの一員となりました。これまでの職人としての経験は、現在の自分にとって大きな財産となっています。現在は施工管理の立場として現場に関わっていますが、職人さんの大変さや現場の実情を理解しているからこそ、いかに効率よく、かつ安全に作業を進めていただくかを常に意識しています。また、若手の職人さんに対しては、単に指示を出すのではなく、自分の経験をもとに施工方法や考え方を伝えるよう心がけています。
今年も新たに四名の新入社員が入社しました。これから多くのことを学び、時には壁にぶつかることもあると思います。しかし、その一つひとつの経験が必ず力になります。自分で考え、行動し、失敗を糧にしながら成長していってほしいと思います。そして将来、現場を支える存在として活躍してくれることを期待しています。
今月の担当は…
取締役
小川 邦雄
《それってドーシテ?》エレベーターのドーシテ?
《社長コラム》
2030Vision ノンストップサービスへの挑戦
~24時間365日対応から止めないサービスへ~
代表取締役社長 細矢 充
「そうだ、困ったらフィデスだ!」
我々はお客様のその一言に支えられ、これまで幾度となく現場へ駆けつけてきました。
不思議なもので、設備機器のトラブルというものは望まない深夜や休日に多く起こります。大晦日の夜の停電、台風の最中の緊急出動、さらには、電気工事業の範疇を超えたようなクレーンの深夜故障対応まで。小さな仕事でも断らず、緊急時には誰よりも早く駆け付ける。これがわが社の使命であり基本姿勢です。
使命感に支えられたサービスは強い一方、イレギュラーな対応で社員・協力会社様をはじめとした現場に負荷を掛けているのも事実です。お守りする側が疲弊すれば、お客様の施設設備の安全も弱まってしまう。施設のトラブル、つまりお客様にとってのお困りごとに対応することができません。お客様第一主義と働き方改革、労働環境の整備など問題は増す一方です。
だからこそ、『使命感で守る』から『仕組みで守る』へ変革していきます。それは、呼ばれたらすぐに駆け付けることだけではありません。壊れてから直すことでもありません。“あたりまえの、先を行く”わが社としては、『壊れる前に手を打つ』ことであると考えます。設備機器は設置して終わりではありません。そこから先、フィデスの第二の出番が始まります。使いやすく、さらに長く使っていただく。そして、やがて迎える更新の時期まで見据える。その一連の流れに責任を持つ――それこそがフィデスのサービスであり、技術屋の本質です。お客様の施設情報、設備仕様、修繕履歴、点検結果等、これらすべてを蓄積し一元管理することで、設備を“見える化”し“守り続ける”。その集大成となるのがわが社の『設備eカルテ』です。しかし、プログラミングの煩雑さや通信環境の制約により、十分に実現することはできませんでした。
ところが今、時代は大きく変わりました。IT、クラウド、そしてAI。これらの技術により、『設備eカルテ』はリアルタイムで活用できる環境が整いつつあります。さらに遠隔監視のデータをもとに異常の兆しを捉え、トラブルを未然に防ぐことができる可能性も広がっています。ここに『永久メンテナンス』という発想を掛け合わせることで、このノンストップサービスを実現できる。「止まったら対応する」から「止めずに守る」へ、サービスは大きく進化していきます。
さらに今期からのフィデスは、設計技術を磨き、設計・施工・メンテナンス・更新まで、設備のライフサイクル全体を支える存在への進化を目指します。また、現場で培ってきた経験、蓄積してきたデータ、将来を見据えた設計、そしてITの力。これらを融合させ、2030年に向けてフィデスならではのノンストップサービスを着実に構築してまいります。もちろんその道のりは平坦ではないでしょう。『仕組み』の確立もシステムの構築も、一朝一夕に成し得るものではありません。試行錯誤を重ね、時には立ち止まりながらも、前に進み続けます。
振り返れば、『24時間365日対応』と『ワンストップサービス』は我々の誇りであり信頼の証でした。創業者、そして並木会長から受け継いできた“挑戦の精神”であり、我々の原点です。その精神を礎に、これからは“壊れる前に守る”仕組みへと進化させていきます。2030年に向けてフィデスは『止めないサービス』の実現を目指します。フィデスは80年の歴史の上に新たな価値を積み重ね、次の時代へと挑戦してまいります。



