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FIDESレター

空調から環境問題を考える R32冷媒-FIDESレター【2025年8月号】

FIDESレター 2025年8月号

空調から環境問題を考える R32冷媒

空調から環境問題を考える R32冷媒

2025年よりビル用マルチエアコンがフロン抑制法に基づく『指定製品』の対象に!

フロン抑制法とは?

フロン抑制法(フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律)とは、日本におけるフロン排出量削減のために制定された法律です。
フロン類とはフッ素と炭素の化合物の総称であり、化学的に安定した性質で扱いやすく人体に毒性が小さいという性質を持っています。そのためエアコンや冷蔵庫などの冷媒等に使用されていますが、オゾン層の破壊や地球温暖化といった地球環境への影響が明らかになったため、より影響の少ないフロン類や他の物質への代替が進められています。

フロン抑制法とは?
フロン抑制法とは?

ビル用マルチエアコン指定製品化

フロン類使用製品の低GWP化、ノンフロン化を進めるため、フロン類使用製品(指定製品)の製造・輸入業者に対して、出荷する製品区分毎に、環境影響度低減の目標値、目標年度を定め、事業者毎に、出荷台数による加重平均で目標の達成を求める制度
※経済産業省ウェブサイトより引用

家庭用・店舗用に加え、2025年以降はビル用マルチエアコン(新設用)R32冷媒でなければメーカー出荷不可

環境への配慮から主力冷媒が変更に!

従来、空調機の冷媒ガスとして使用されているR410AとR32で大きく異なる点は、環境への影響です。R32はR410Aと比べて地球温暖化係数(GWP)の数値が低いため、地球温暖化への影響が少なくなります。一方でR410Aが不燃性であるのに対しR32は微燃性を持っています。日本冷凍空調工業会(日冷工)により安全性が確認※1されていますが、場合によっては安全対策が必要となります。 
※微燃性を有する冷媒の安全評価プロジェクト(日冷工)を参照

環境への配慮から主力冷媒が変更に!
GWPとは
燃焼性とは

微燃性冷媒には、日本冷凍空調工業会(日冷工)が定めた取り扱いガイドラインが設けられています!

GL‐20

特定不活性ガスを使用した冷媒設備の冷媒ガスが漏えいしたときの燃焼を防止するための適切な措置

GL‐16

微燃性冷媒を使用した業務用エアコンの冷媒漏えい時の安全確保のための施設ガイドライン

燃焼を防止するための適切な処置として…

A 冷媒量の制限

万が一冷媒が漏れた際、火災や爆発のリスクを防ぐため、部屋の広さや機器の種類、設置場所等により使用できる冷媒量には上限が設けられています。その基準を超えてしまう場合は別タイプの機器を選定するか、安全対策を講じる必要があります。

B 遮断装置などの安全対策の実施

①検知器及び警報装置の設置

冷媒量の制限を超えた段階で、冷媒の漏えいを検知する機器及び警報設備の設置が必須となります。ただし、フレア接続以外(溶接・ねじ接続式)の場合は漏えい個所から除外となるため、接続部への検知器は不要です。

②遮断器または換気装置の設置

検知器・警報設備の設置は必須ですが、遮断器または換気装置はどちらで対応するかを選定し設置します。換気装置にて対応する場合、既設の換気機器との連動となるため、換気回数や設置状況の把握が必要です。

本社移転のお知らせ

このたび弊社は、2025年8月1日より本社を移転する運びとなりました。社員一同でより一層のサービス向上を心掛けて参りますので、今後ともご指導を賜りますようお願い申し上げます。

新本社情報

〒261-8501 千葉市美浜区中瀬1丁目3番地
幕張テクノガーデンB棟16階
TEL 043-216-5050 / FAX 043-216-5039

フリートーク・コラム「アースをとる」

Fides Freetalk Formation

アースといえば洗濯機や電子レンジなどの家電に付いている緑色の線で、感電を防ぐ目的である事は電気に詳しくない人でも知っていると思う。中には「つながなくても大丈夫なヤツ」との間違った認識を持っている人も少なからず居るようであるが、安全のために必ず接続すべきである。

ところで、タイトルの「アースをとる」に違和感を覚えた人はどのくらいいるだろうか。この「アースをとる」と言う表現、一般的に使われがちであると思うが、私が社会人になったばかりの頃、電気を扱う者としては「禁句」であると厳しく、そしてしつこく教えられたものである。その裏にはこんな話がある。

ある変電設備の現場で新人とベテランの二人が作業に取り掛かろうとしていた。変電設備は既に停電操作が行われ、電源は遮断されていた。ベテランは新人に作業接地を確認するように頼んだ。「アースがとってあるか見てきてくれ。」設備の裏を確認しに行った新人は「とってあります!」と答えた。「よし、作業を開始しよう。」とベテランが銅バーに触れた瞬間、バン!!コンデンサに帯電していた電荷で感電してしまったのだ。後に事故現場を確認すると作業接地の線は巻かれた状態で設備の裏に置いてあった。そう、新人はアースが「取り外してある=とってある」と判断してしまったのだ。と言うお話。

現場の状況や被災者の被害の程度などが若干変わる事はあったが、新人教育のみならず発電所や変電所の入所教育等でも度々聞かされた話である。命に関わる確認事項を作業内容が良く判っていない新人に任せる事といい、変に途中から現場に入る状況といい、この話の信憑性は怪しげではあるが「とる」と言う表現が誤解を招く危険な表現であるというのは間違いない。

この誤解を防ぐ為には、「アースは付ける、つなぐ、接続する」この表現に限ると教えられてきた。とると言う表現は特にアースで使われるが、「電源をとる」などと言う場合もあるのでこれも同様に「付ける、つなぐ、接続する」に統一すべきで、既設設備からの分岐などの際は「もらう」が誤解されない。また、取り外す場合も「とる」という表現は避けて「外す、取り外す」と言う表現にすべきである。全体に「とる」は禁句なのである。

何故か最近はこの話はあまり聞かなくなった。しかし「とる」が誤解を招くことに変わりはないので、現場によっては未だしつこいくらいに徹底されていることであろう。もちろん「とる」と言う表現が本当に禁止な訳ではなく、何と言おうと自由だろと言われればその通りでもある。でも、「とるは禁句」と教育されてきた人に対して平気で「アースをとる」と言っていたりすると、「こいつシロートか?」と思われかねないのも事実である。

では最後にもう一度、「アースは つける、つなぐ、接続する」 ご安全に。

今月の担当は…

つくば営業所
清水 克朗

つくば営業所 清水 克朗
設備DEQ

それってドーシテ?柚子胡椒のドーシテ?

柚子胡椒のドーシテ?

フィデス社長コラム 信頼の”いしがき”の上に築く
「わくわく創造company」

2025年8月1日、フィデス株式会社は本社を幕張新都心へ移転いたしました。

この新たな船出を迎えることができましたのは、日頃よりご支援を賜っているお客様、協力会社の皆様のおかげにほかなりません。改めまして、心より御礼申し上げます。

今回の移転は、新たな挑戦への出発点であると同時に、「もう後戻りはできない」という覚悟の表れでもあります。

フィデスの歴史は、1946年の創業にまで遡ります。創業者・並木昭は、「社員は家族である」と繰り返し語りました。そして、「会社(当時の“城“南電設)とは、『信頼の“いしがき”』の上に立つものである」とも語りました。お客様、協力会社、地域社会、そして社員との信頼の積み重ねこそが、企業の土台となるという思想でした。

その精神を受け継ぎ、二代目社長・並木鷹男は、さらにその先を見据えたビジョンを掲げました。それが『わくわく創造Company』です。

 『わくわく』とは、社員一人ひとりが誇りとやりがいを持って挑戦すること。

 『創造』とは、お客様の期待を超える提案やサービスを、創意工夫によって生み出し続けること。

 『Company』とは、単に利益を生み出す場ではなく、成果に応じた報酬を適正に配分する場であるということ。

 「お客様第一主義は、社員第一主義の裏返しである」とも語りました。社員が安心して働ける環境があってこそ、心からのサービスが生まれる。社員の満足が、お客様の満足へとつながる――その循環を生み出す場こそが会社であるという考えです。

『TRANS30』は、そうした信念の延長線上にあります。売上高30億円という目標は、信頼・情報・技術・提案力の質を一段引き上げるための節目であり、社会から選ばれる存在となるための“成長の証”でもあります。

それは単に数字を追いかけるという意味ではありません。すべては最終的に『社員一人ひとりの幸せ』につながるものでなければなりません。そのために、提供すべきスキルを追求し、“成果を生み出す力”を育てていくことが不可欠です。

会社とは、『有意義な時間』と『適正な報酬』を生み出す場であり、“勝ち得た時間と費用”を、一人ひとりが自らの幸せのために活かしていく――それこそが、『わくわく創造Company』の核心であると考えています。

今回の本社移転は、これまでの歩みを受け継ぎながら、次の世代へ夢と希望をつなぐ一歩です。

創業地・大網白里町(現:大網白里市)から千葉市へ、さらに千葉市緑区に自社ビルを建て、そして“いざ幕張へ”。本社は成長とともに変化を続けてまいりました。そしてこれからは、未来の仲間たちが、この会社をさらに良い会社へと育ててくれることを信じています。

次の移転は、東京かもしれない。あるいは、国内外の新たな市場かもしれない。未来は未知ではありますが、『信頼の“いしがき”の上に“わくわく創造Company”を築く』――この理念だけは決して変わることはありません。

新年には、創業80周年を迎えます。これまで支えてくださった皆様への感謝と、これからの未来を担う社員たちへの希望を込めて、ここ幕張から新たなフィデスを創ってまいります。

なお、発祥の地・大網支店、千葉営業所(旧本社)、東京支店、つくば営業所には、価値観を共有する社員が従来どおり常駐しております。現場事務所も同様です。全社員一丸となって、変わらぬサービスを提供してまいります。

お近くにお越しの際は、ぜひ弊社にお立ち寄りください。ささやかではございますが、お茶をご用意してお待ちしております。

今後とも変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

hosoya
編集後記
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