大雨・台風から建物を守る!水害と排水設備
FIDESレター 2026年10月号
このたびの令和8年8月千葉豪雨により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧と、皆様が安心して過ごせる日々が戻りますことを心よりお祈り申し上げます。
短時間に降る激しい雨が増えています
気象庁の観測によると、全国のアメダス地点で観測された1時間降水量50ミリ以上の雨は、1976年から1985年までの10年間と、2016年から2025年までの10年間を比べると約1.5倍に増えています。年間の雨量が単純に増えるというより、短い時間に大量の雨が降る傾向が強まっています。
大雨や台風による水害の原因
大雨などによる水害が起こる原因には、土砂などによる災害の他に、都市型水害である『内水氾濫』と河川が氾濫する『外水氾濫』があります。
内水氾濫は、市街地に大雨が降った際などに下水道や排水路などの排水量が追いつかなくなり、土地や住宅、道路などが浸水してしまうことを指します。一方の外水氾濫は、大雨などで海や川の水量が増えて堤防を越えたり、圧力がかかって決壊した堤防から水が氾濫し浸水してしまうことを指します。
雨水はどこを通って排出される?
屋上や敷地に降った雨は、ルーフドレン、雨どい、側溝などに集まり、雨水管や雨水ますを通って公共下水道や河川などへ排出されます。排出先や配管方式は、地域の下水道方式(右図参照)や建物の設計によって異なります。
雨水が排水できなくなる!4つの原因
排水能力を超える
設備が正常でも、想定を超える雨が短時間に集中すると排出が追い付きません。下水道が満水になれば、建物からの雨水も流れにくくなります。
流入口が詰まる
落ち葉、泥、ごみなどが排水口や側溝をふさぐと、水が排水管へ流れません。屋上では水がたまり、漏水や設備の浸水につながることがあります。
下水が逆流する
下水道管に一時的に大量の雨水が流入することで管内の水位や圧力が上がると、トイレ、浴室、洗濯機の排水口などから水が逆流する場合があります。
ポンプが止まる
排水ポンプの故障、制御盤の浸水、停電、フロートスイッチの不具合などが起きると、低い場所に集まった水を外へ送れなくなります。
大雨や台風の前にやっておきたい!各設備の点検・対策
■ ルーフドレン・雨どい
屋根やバルコニーの雨水を集める入口です。落ち葉、ごみ、泥、植物の根などがたまっていないか、雨どいが外れたり変形したりしていないかを確認します。
■ 側溝・雨水ます
敷地内の雨水を集め、雨水管へ導く設備です。グレーチングの上に物が置かれていないか、落ち葉や土砂がたまっていないかを確認します。
■ 排水槽・排水ポンプ
地下や低い場所の水をくみ上げます。自動運転で起動するか、異音などがないか、満水警報が出るか、予備ポンプへ切り替わるかなどを確認します。排水槽の内部には酸欠や有毒ガスなどの危険があるため、内部確認や清掃は専門業者へ依頼することをおすすめします。
■ トイレ・浴室
豪雨時にトイレや浴室などから逆流するおそれがある場合、あらかじめ水を入れたビニール袋(水のう)を排水口や便器に設置しておきましょう。
■ 止水板・浸水しやすい開口
玄関、搬入口、地下への階段やスロープ、換気口などから水が入る場合があります。止水板や土のうは、水が到達する前に設置できるよう、保管場所、設置場所、担当者、手順を決めておきます。
■ 受変電設備・制御盤
受変電設備や制御盤など、重要な電気設備が低い場所にある場合は、かさ上げや止水対策も検討しましょう。
各設備の点検や清掃は、必ず『雨が降る前に』行いましょう!
雨が強まったら、絶対に無理をしない!
> 止水板や土のうなどは、道路や敷地が冠水する前に設置する
> 雨が降り始めた後に屋上、側溝、排水槽など、無理に確認しない
> 地下室や地下駐車場、アンダーパスなど、低い場所へ近づかない
> 冠水した場所では足元が見えないため、徒歩でも車でも進入しない
> 水に濡れた分電盤、制御盤、電気機器は触れず、自己判断で再通電しない
> 設備の確認よりも、気象情報と避難情報に基づく身の安全確保を優先する
防災気象情報をこまめにチェック!
気象庁WEBサイトの『キキクル』は、大雨や洪水による災害の危険が、どこで、どのレベルで迫っているかを、地図上で視覚的に知ることができます。急に激しい雨が降ったときなどには、こまめにチェックしてみましょう。
フィデスでは、排水設備等に関するご相談や工事のご依頼など承っております。お気軽にご連絡ください!
《フリートーク・コラム》「『続ける』という勉強」
ここ数年、仕事に関係する資格などについて、何かしら勉強する機会が続いています。
今年もある資格の取得に向けて勉強しています。何の資格かは、無事に合格してからご報告することにし、今回は伏せておこうと思います。理由は単純で、不合格だったらちょっと恥ずかしいからです。
資格の勉強をしていて感じるのは、知識を覚えること以上に、勉強する時間をつくることの難しさです。
仕事を終えて家に帰ると、なんだかんだとやることがあり、「今日は勉強しよう」と思っていても、気づけば一日が終わっていることもあります。まとまった時間を確保しようとしても、なかなか思うようにはいきません。
そこで最近は、ちょっとした空き時間を使ったり、YouTubeの解説動画などを活用したりしながら、できる範囲で勉強するようにしています。机に向かって参考書を開くだけが勉強ではないと考えると、意外と使える時間はあるものです。
そして、時間をつくることと同じくらい難しいのが「続けること」です。やる気がある日はいいのですが、毎日そうとは限りません。そんな日は、少しだけ問題を解く、解説動画を見るだけにするなど、完璧を求めず、何か一つでも続けることを意識しています。
家で勉強することもありますが、先日は少し席を外した隙に、広げていた参考書に子どもの落書きが増えていました。どうやら、私とは違うところが重要だと思ったようです。
そんな日々の中でも少しずつ続けていると、最初は分からなかったことが少しずつ理解できるようになったり、普段の仕事で何気なく使っていた知識と勉強した内容がつながったりすることがあります。
資格の勉強というと、どうしても「試験に合格すること」が目的になりがちですが、改めて基礎から学ぶことや、短い時間でも学びを積み重ねることも、一つの収穫なのかなと思っています。
もちろん、覚えたそばから忘れてしまい、同じところを何度も見返すこともあります。それでも、少しずつでも続けていけば、昨日より何か一つは身についているはずです。まずは目の前の試験に向けて、無理なく、でも止めずに、もうひと踏ん張り頑張りたいと思います。
今月の担当は…
東京・メッセチーム
森 雅也
《それってドーシテ?》雨の香りのドーシテ?
《社長コラム》
「そうだ、フィデスに相談してみよう」
代表取締役社長 細矢 充
先日、あるお客様から大変ありがたい言葉をいただきました。
「フィデスさんなら、何かあっても何とかしてくれる」
さらに、「いざというときにすぐ動いてくれる、地元のフットワークの良い会社を大切にしたい」ともおっしゃってくださいました。日々お客様と向き合う社員、そして現場を共に支えてくださる協力会社の皆さんへ寄せられた言葉です。とても嬉しく、同時に身の引き締まる思いがしました。
2008年10月1日、「城南電設企業株式会社」から「フィデス株式会社」へ社名を変更して18年。そして今年、創業80年を迎えました。80年の歩みの中で、手掛ける事業も大きく変わりました。電気工事から始まり、現在では電気、空調、給排水、通信などの設備工事に加え、建築リニューアルまで手掛ける総合設備サービス業へと事業領域を広げています。
技術革新によって設備機器や資材の性能や信頼性は格段に向上しました。その一方で、地球環境や社会の変化とともに、建築設備の重要性はますます高まっています。電気や空調、水、通信が止まる。建物が安全に使えなくなる。それは単なる設備の停止ではすみません。工場の生産や会社の業務が止まり、場合によっては人の生命や企業の存続にまで影響を及ぼします。城南電設の時代から、お客様がお困りのときには、昼夜を問わず現場へ駆けつけてきました。この精神が、基本方針のひとつである「お客様第一主義」の原点です。先達から受け継がれてきた姿勢は、現在の「緊急時24時間365日対応」へとつながっています。
そして、この考え方はBCP(事業継続計画)にも通じます。まずは、自分の身を守る。社員とその家族を守る。そのうえで会社の機能を維持し、いち早くお客様のもとへ向かえるよう備えることが重要です。そこで、幕張本社だけに機能を集中させず、本社以外の4つの拠点や現場事務所を通信網で結び、一つの拠点が被災しても、別の拠点が業務を引き継げる環境づくりを進めています。さらに、情報共有の仕組みを整え、災害時にも連絡や指示を途切れさせず、どの拠点からでもお客様への対応や現場管理を行える体制を目指しています。
さらに、不測の事態に一社だけの力では限界があります。相互協力会をはじめとする協力会社との連絡体制を強化し、人員や車両、工具、資機材を互いに補完できる体制を整える必要があります。また、資材を供給してくださる協力会社やメーカーとも連携し、緊急時にも必要な資材を確保できる体制を整えていくことが不可欠となります。
社員、各拠点、現場、協力会社、資材供給会社が一つにつながり、お客様の被災状況をいち早く把握し、お客様の施設と事業を守る。このつながりこそが、地域に根ざすフィデスのBCPです。「お客様第一主義」を貫くためにも、まず自らが備え、どのようなときにも動ける体制をつくっておくことが大前提となります。これから建物や設備は、さらに高度化していくでしょう。同時に、今ある建物や設備を活かしながら、安全性や快適性を高め、省エネルギー化や環境対応、デジタル化を進め、より長く大切に使っていくことも求められます。新しい技術を学び、技術力を磨き、お客様の新たなニーズに応えていきます。
「フィデスなら何とかしてくれる」という言葉は、80年にわたり、一つひとつの仕事を積み重ねてきたことへの評価だと信じています。建物と設備を守る。その先にあるお客様の事業を守る。そこにわが社の存在価値があり、80年にわたり受け継がれてきた伝統があります。
「そうだ!フィデスに相談しよう」
これからも、そう言っていただけるフィデスであり続けることをお約束いたします。



