FIDESレター 2022年8月号
特集「シリーズ省エネルギー① 空調室外機の使用効率YP」
概要
2022年6月24日、ウェザーニュースは今夏の暑さの見通しを発表しました。全国的に平年よりも暑く、2つの高気圧が重なるタイミングでは猛暑が予想されています。例年よりも梅雨の短い今年は、観測史上最も早い猛暑日が6月29日に観測、また6月としては観測史上最長とされる6日連続の猛暑日を記録しています。
政府より発表された「電力需給ひっ迫注意報」を受け、節電や省エネに対する関心が集まりましたが、エアコンの使用を控えることは熱中症等のリスクが高まるため、危険な状況です。そこで、エアコンの効率をアップし、限りある電気と上手に付き合いながら、より快適な夏を過ごすための方法をご提案します。
エアコンが部屋を涼しくする仕組み
①エアコンの仕組み
室内のエアコンと室外機には、それぞれ『熱交換
器』という機器が組み込まれています。熱交換器の内部に充填された『冷媒』という物質を利用して、部屋の中に溜まった暖かい空気から熱を取り除き、熱が取り除かれた涼しい空気を再び部屋へと送り込みます。これを繰り返し循環させることで、どんどん部屋の温度が下がっていきます。
②エアコンの効きが悪くなる原因
室内から取り除かれた熱は、室内機と室外機を結
ぶパイプの中を通っている冷媒によって運ばれ、室外機で屋外に放出されます。そのため、室外機周辺の気温が何らかの原因で高くなりすぎる(外気温と冷媒の温度差が小さくなる)と、冷房効率が低下し、エアコンの効きが弱くなってしまうのです。室外機を設置することが多いベランダは、設置状況や気象条件により45℃近い暑さとなることがあります。エアコンの効きが弱くなる前に、室外機周辺環境の点検、見直しを行うことが大切です。
室外機の吹出口はふさがないように整理整頓を!
エアコンの運転中、室内の熱を外に捨てるために室外機は常に放熱しています。吹き出し口がふさがれると、一度放出した熱風を再び吸い込むことになり、冷房効率が著しく低下します。室外機の前はスペースを空け、できるだけ風通しをよくし、スムーズな空気循環ができるようにしましょう。
室外機を直射日光から守る
直射日光が当たるなどで室外機自体が高温になると放熱の効率が下がり、必要電力量の増加につながります。室外機が直射日光に当たらないように、すだれ等を用い日陰をつくることで、照り返しの熱から室外機を守り放熱効率の低下を避けることができます。
※日よけのすだれ等が排熱口をふさがないようにしましょう!
室外機周辺への打ち水で冷却効果UP!
昔からエコな暑さ対策として親しまれている「打ち水」は、道や庭先などに水を捲き、蒸発する際の気化熱を利用して周囲の温度を下げます。室外機周辺のコンクリート等に打ち水をすることにより、室内と室外の温度差がより大きくなり、効率的に室外機を利用することができます。
※室外機本体への直接の打ち水は故障の原因となる恐れがあります。
室外機向け散水システムをご紹介!
水が蒸発する際に周囲の熱を奪う「気化熱」を利用し、一定間隔で水を噴霧することで効率よく冷却します。
気温が上昇し室外機が高温になると、エアコンの運転効率が低下し、電力を多く消費してしまいます。そこで、必要に応じ室外機本体の周りに自動で『打ち水』を行うのが『スカイエネカット』です。夏場のピーク電力の低減をはじめ、冷房の安定運転や高圧カット(※1)の防止を行います。そのほか、デマンドコントローラー(※2)設置の建物においては冷房作動回数の低減が期待できます。
(※1)排熱や気温異常上昇等により熱交換がうまく機能せず、室外機ほか機械の保護のために運転が停止すること。
(※2)建物の電力使用状況を常時監視し、設定した値を超えないよう警告や自動制御を行う装置のこと。
今日できることから、設備機器の導入まで、さまざまな方法を駆使して、暑い夏を無理なく快適に、健康に乗り切りましょう!
フリートークコラム「健康管理と保安管理」
Fides Freetalk Formation
二〇二二年、今年も夏真っ盛りの八月を迎えましたが、昨年に引き続き、急激な天候の変化による災害などに注意が必要となりそうです。先月は西日本を中心に災害級の大雨・豪雨の被害が広がり、大雨で冠水している地域や、河川の氾濫の様子などが頻繁に報道されました。今回の大雨の被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げます。
自然災害だけでなく、コロナウイルスの感染予防をしながらの熱中症対策、食事や睡眠、体調の管理に心がけたいところです。日頃から体温や血圧、体重を測定して自己の健康管理をされている方も多いかと思います。それと同様に、施設の受変電設備を安心してお使いいただけるよう、電気の保守点検をする必要があります。
皆様はこの『電気保安管理業務』をご存知でしょうか?お客様の電気設備(受電設備、非常用発電機など)の安全を守るための点検や測定、試験をする業務のことです。
自家用電気工作物は経年により老朽化が進むと、故障や停電の原因になります。また保安管理を怠たると、使用責任者や所有者が賠償責任を負うといった事例もあります。自家用電気工作物は大変重要な設備のため、電気事業法により電気主任技術者などの有資格者を配置することが義務付けられています。
電気設備の保守・点検は、保安規定に基づいて実施され、不慮の事故を未然に防止することになります。日常の巡視点検や定期点検を通じて、危険箇所や経年劣化などを発見し、いつまでも安心、快適にお使いいただける電気設備をご提供することが何よりも重要であり、そして我々に与えられた使命であります。万が一、弊社の管理する電気設備に異常が発生した場合は、二十四時間三百六十五日、一時間以内に駆け付けることを約束しております。そして二時間以内に異常原因の調査、解明をいたします。
また、健全な設備を維持するために、必要に応じて受変電設備、空調設備、生産設備などの更新工事への立会、臨時点検などのご相談を承っております。その他にも、設備のお困りごとや心配事などがございましたら、弊社の保安管理チームにお気軽にお声がけください。フィデスグループの技術力・機動力・組織力を生かして、お客様の施設をお守りしていく事をお約束いたします。
今後ともフィデス株式会社及び電気保安管理チームを宜しくお願いいたします。
今月の担当は…
取締役マネージャー 林 浩
節電豆知識
それってドーシテ?「『足元を見る』のドーシテ?」
代表取締役社長 細矢 充
フィデス社長コラム「お客様満足のバロメータ」
『顧客』という言葉を検索すると、『同じ店をよく利用する上質な客のこと』とあり、類義語には、『固定客』『お得意様』『カスタマー』『リピーター』が並ぶ。わが社のお客様とは、直接お仕事をいただき、繰り返しお引き合いを頂けるお得意様である。
今や、情報化の時代。テレビで取り上げられた途端に行列ができ、ネット上の『口コミ』によっては、予約が2年待ちになったりする。その反面、粗末な顧客対応や、約束を反故にすれば、たちまち評価が下がり、口コミで致命傷を負うことになる。
『Ⅴalue For Money』は買い手にとって当然の権利であるから、価値に見合ったサービスを求めてワガママを言うのは当たり前である。基本的にはお客様は神様である。
わが社は、お客様の声にならないクレーム『ちょっとおかしいぞ』を見逃さない。直受のお客様だからこそ、ご担当者の声を肌身で直接感じ取れるし、アンケートを通じてご意見やご指導も直にお聞きすることができる。クレームや意見をはっきり言って下さるお客様は大変に有難いし、まだ見込みがあるから言って下さる。意見やクレームを頂けるのは顧客満足度の裏返しで、バロメータの一つであると思う。すべて、真摯に受け止めて全社での対応をお約束する。
特に、直受のお客様から『特命』でお仕事が頂けるかは、信頼のバロメータである。比較的少額な案件においては100%特命でご発注頂き、時には数千万円、億単位の大型工事も、競合なしにご発注を頂けることがある。
今や、企業コンプライアンスを重んじて不正な取引の防止や、コスト削減のために数社の競合相見積もりは当たり前、そんな時代に特命発注は破格の信頼評価である。特命でご発注頂ける要因は、『対応スピード』と『提案力』そして『最低限界価格の追求』がある。勿論、そのご信頼に応えるべく最低限界価格を積算し、駆け引きのない信頼価格をご提示する。高品質で優良なアフターサービ
スで施設の永久メンテナンスをお約束するので、ご納得頂ける価格であると信じたい。わが社はお客様のどのようなご要望にも前向きに、迅速に、親切に対応する。又、創業から大切にしている『24時間365日緊急時対応』も、特命でお仕事を頂ける要因であろう。
お客様のどんなワガママにも応えて叶える歓びは格別で、今や社員のモチベーションとなり、そしてお客様からの評価とリンクする。これからの時代のバロメータは、『社員の働き甲斐=顧客満足度』なのかもしれない。
我々が目指す『わくわく・創造・Company』の実現は、顧客満足度の追求であると信じている。
今月のフィデス重点目標
編集後記
当情報誌『フィデスレター』の新しい編集担当が仲間になりました。とても頼もしい限りです。2008年の社名変更と同時に刊行されたフィデスレターは、お客様のお得になる情報や技術の最新情報・商品等を引き続き掲載していく方針です。今後ともフィデスレターを宜しくお願い致します。《編集︓荒井》
はじめまして、このたびフィデスレターの編集に携わることになりました中村と申します。入社当初、荒井編集長にフィデスレターの編集方法やソフトの操作について教わってはいたのですが、実質ゼロからのスタートとなりました。編集長をはじめとした、たくさんの方にご迷惑をおかけしながら、手探りにはなりますが、皆さまにとって読みやすく楽しい記事が作成できるよう、これから精進していきたいと思います。何卒宜しくお願い致します。《編集︓中村》