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FIDESレター

電気料金高騰!だからこそ知っておきたい!高圧電力の基礎知識-FIDESレター【2023年9月号】

FIDESレター 2023年9月号

電気料金高騰!だからこそ知っておきたい!高圧電力の基礎知識

電気料金高騰!だからこそ知っておきたい 高圧電力の基礎知識
高圧電力とは

高圧電力とは、電力の消費量が多い店舗や病院、工場などで使用される契約形態で、低圧電力よりも多くの電力を供給することができます。しかし、「高圧電力の料金体系がわかりづらい」、「省エネの為に契約を見直したいけどどうすればいいかわからない」といった不満を持っている需要家の方も少なくないでしょう。今回は、高圧電力の基本的な仕組みと電気代削減についてのポイントについてご紹介します。

高圧電力の基本的な特徴

給電方法

給電方法

高圧電力は、低圧電力と同じく、発電所で作られた電気が超高圧変電所から各変電所を経由しますが、柱上変圧器(トランス)の代わりにキュービクル(高圧受電設備)で電力を受電・変圧をするのが特徴です。

電気料金

電気料金

高圧電力は、直近12カ月間における電力使用の最大値を表す『デマンド』という数値によって契約電力が決まります。電力使用がピークを迎えた際にデマンドが更新されることで契約電力が引き上がり、毎月の基本料金が上がる仕組みです。

高圧電力の契約電力は大きく分けて3種類

特別高圧

特別高圧

特別高圧の契約電力は、2000kW以上、供給電圧は20kV以上が対象です。大規模な工場、病院・デパートや大型のオフィスビルなどに使用されています。

高圧大口

高圧大口

高圧大口の契約電力は、500kW以上、2000kW未満です。供給電圧は6kVで、中くらいの規模の工場やオフィスビル、スーパーマーケットなどに供給しています。

高圧小口

高圧小口

高圧小口の契約電力は、50kW以上、500kW未満となります。供給電圧は高圧大口と同様の6kVで、小さめの規模の工場やオフィスビルにて使われています。

高圧電力の電気代

①電気料金の仕組み

高圧電力の電気料金は、左記①の部分において、基本料金+電力量料金+再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)+燃料費調整額の合計になります。この内訳において、電気料金の削減にあたり最も重要となるのが『基本料金』の部分になります。

②基本料金の仕組み

基本料金は左記②の部分において、基本料金単価×契約電力×力率割引(1.85-力率/100)の合計になります。この『単価』『契約電力』『力率割引』が、高圧電力の電気料金を削減するためのポイントとなります。

単価

単価

基本料金の単価は、それぞれの電力会社が設定している1kwごとの単価になります。また高圧向けの電気料金プランは、工場やビル、商店など適するプランが異なります。基本料金単価は、各電力会社のWebサイトにて公開されていることが多いので、確認してみましょう。

契約電力

契約電力

契約電力とは、電力会社との契約上、使用できる最大電力です。算出方法は契約電力の水準によって異なります。

特別高圧・高圧大口⇒協議制契約

最大需要電力が500kw以上の規模の需要家は、デマンドの値をベースに電力会社との協議のもと契約電力が決定します。

高圧小口⇒実量制契約

実量制の契約電力はデマンドの最大値によって変動するため、夏の暑い日に空調をフル稼働させた場合など、電力使用がピークを迎えた際にデマンドが更新されます。つまり、一時的に電力使用量が増えてしまうと基本料金が引き上げられてしまいます。

力率割引

力率割引

力率とは、電力会社から供給される電気が効率よく使用された割合を示す指標のことです。所有する設備側の電気の使用効率によって基本料金に割引、または割増が加えられます。力率が高い場合は基本料金が安くなり、反対に力率が低い場合は割増料金になります。電力会社は、高圧電力契約を結ぶ工場や事業所に対して、一定の供給電力を設定しています。使用量が契約電力と比較してあまりに少ない場合は、電力会社から見ると収益的に割に合わないことになるため、電気の使用率を力率として示し、85%以下の力率の契約の場合には、割増料金が加算される仕組みとなります。

高圧電力の基本料金における電気代削減のポイントは?

高圧電力の基本料金を安くするには、まず基本料金の単価、契約電力における最大使用電力量、力率の水準について、最適化されているかを見直してみましょう。その後、下記のような取り組みをすることによって、電気代削減へ繋げていくことができます。ぜひ検討してみてください。

基本料金単価

契約種別や電力会社

契約電力

過去12カ月の最大使用電力量
デマンド監視装置の導入
OMRON社製 電力・デマンド監視装置 DMT200
OMRON社製
電力・デマンド監視装置 DMT200

デマンド監視装置は、電力使用状況(最大需要電力や使用電力量)を常時監視して見える化できる装置です。専用端末やPCの画面を通してリアルタイムで電力使用状況を確認することができ、最大需要電力(デマンド値)を抑える方法を検討することができます。

力率の改善

力率の水準が85%以上かどうか
進相コンデンサの導入
三菱電機社製 KL-8形 高圧進相コンデンサ
三菱電機社製 KL-8形
高圧進相コンデンサ

力率の水準が満たない場合、進相コンデンサを利用し、力率を改善します。キュービクルなどの受変電設備内に進相コンデンサを設置することによって、力率低下、電圧降下、電力損失を改善することができます。

フリートーク・コラム「地球沸騰化と設備点検」

Fides Freetalk Fiormation

初秋に入りまだまだ残暑が続いてはいますが、どこかに秋の気配を感じさせる季節となりました。夏の間はニュースなどで線状降水帯発生アラートや熱中症アラートが毎日のように報告され、これからの季節は長雨や豪雨、台風などの異常気象がますます心配な時期になります。農業や漁業などの産業にも大きな打撃があり、生活に不安を感じている人も少なくありません。人命に関わる事故も起こっています。異常気象による自然災害の原因の一つとして、気候変動による地球温暖化が挙げられますが、最近では国連事務総長が警告した『地球沸騰化』という言葉によって、更なる深刻さが物語られています。


地球の平均気温はすでに一度以上上昇し、その影響で猛暑日や真夏日が増え、森林火災が拡大し、豪雨の降水量が増加しています。自然の摂理だと述べて、新しい常態として受け入れるべきなのでしょうか?私たちは危機に直面していると同時に、このような状況を招いた原因や背景を考え直さなければなりません。


地球温暖化もとい地球沸騰化の原因は、温室効果ガスの排出にあります。二酸化炭素やメタン、フロン類などの温室効果ガスが大気中に大量に排出されることによって、大気中の濃度が高まり熱の吸収が増えることで気温が上昇するのです。温室効果ガスが排出される原因は様々ありますが、その中のひとつとして、製造業や工業、建設業などで用いられる機械設備において、エネルギーを生成するために多くの温室効果ガスが排出されていることが挙げられます。私たちが毎日生活している住宅などにおいても、電力を大量に消費することで比例して温室効果ガスが排出されるのです。こうした各機械設備や建物設備などの電力消費量を削減するために、各機械メーカーでは優れた省エネ能力をもつ商品を多数開発しています。空調機ひとつとっても、十数年前と比べて格段に省エネ性能が上がっています。


かなり古い設備機器を長年ご利用になっているお客様も中にはいらっしゃいます。しかし、設備機器にも耐用年数が定められておりまして、良いコンディションで機器が稼働し続けるには定期的な点検・メンテナンスが必要不可欠です。場合によっては機器の更新を行った方が結果的に省エネになる場合もあります。


私たちはお客様の大切な設備を保全するために、日々の点検を通じて、危険箇所や劣化項目などを見つけ出し、安心・快適にご利用いただけるようにサポートしています。もしも不具合が発生した場合は、24時間365日、一時間以内に駆けつけることをお約束しています。設備に関するお悩みやご相談などがございましたら、お気軽にご連絡ください。フィデスは技術力・機動力・組織力を駆使して、お客様の施設を守り抜くことを使命としています。今後ともよろしくお願いいたします。

今月の担当は…

取締役マネージャー
林 浩

取締役マネージャー 林 浩

それってドーシテ?「かき氷シロップのドーシテ?」

かき氷シロップのドーシテ?

代表取締役社長 細矢 充

「お客様第一」と「社員第一」との
二刀流で信任経営を実現する!

今年の春、日本中が沸いたワールド・ベースボール・クラシック、主役は大谷翔平選手でした。今もメジャーリーグでホームラン・ランキングを独走し、投打の二刀流で大活躍をしています。彼は子供のころから、目標達成のための『マンダラチャート』を使い、なりたい自分を描いていました。(文末QRコード参照)

高校生当時、一番の目標は『ドラフトで8球団から指名されること』でした。その目標を達成するために、『変化球』、『体作り』、『コントロール』、『スピード』、『キレ』、『メンタル』、『人間性』、『運』の8つの成功要因を掲げています。成功要因には、技術の向上のみならず、人間的な成長を重視した要素も含まれています。特に『運』を勝ち取るために、『挨拶』、『ごみ拾い』、『部屋掃除』、『道具を大切に使う』、『審判への態度』、『プラス思考』、『応援される人となる』、『本を読む』を掲げています。日常的な行動にも重視している点に感心しました。

このような姿勢が世界中の野球ファンの共感を呼び、ファン層を拡大した要因となったのでしょう。野球選手としてのスキルのみならず、人間としての魅力や品格の高さでファンの心を掴んだ“彼の姿勢”は、経営にも学ぶべき点が多くあると言えます。

わが社が厳しい経営環境の中、77年間生き残れた要因の一つに、全社員で共有している『経営計画』があります。経営方針や経営目標を明確にし、行先を示すナビケーションの役割としてバランススコアカードの手法を用いています。各個人の目標が達成されれば、全社の経営目標に繋がるのです。

わが社の『経営計画』の基本方針は『お客様第一主義』『環境整備』と『クレームゼロ』を掲げています。環境整備を活動の原点とし、挨拶、整理整頓、約束の厳守など、人としてあたりまえのことをきちんと守り、お客様の立場に立ったサービスを心掛けて参りました。もし万が一、お客様にご迷惑をお掛けするようなクレームを起こしたとしても、嘘をついたり誤魔化したりせず、誠心誠意クレームの対応するよう、明記されています。また、創業以来、お客様からのどのようなご要望にもお応えし、緊急時には24時間365日で対応しております。お陰様で今では、電気、空調、衛生、建築リニュアルの工事に加え、受変電設備、消防設備、空調設備などの保守点検メンテナンスまでもサービスの幅が広がりましたし、多くのお客様にご愛顧いただけております。

お客様第一主義は、社員一人ひとりの“生き甲斐、働き甲斐”に繋がり、モチベーションを高めます。結果的にはわが社の成長発展に繋がり、成果に見合った適正な報酬を社員に分配し、社会にも貢献をすることが出来ます。

これからもフィデスは、お客様を第一に、社員を大切にする経営理念は変わりません。そして、経営理念にある『信頼、改革、人間尊重』を大切に、“社員を信じて任せる”『信任経営』を実現させます。どうか、ご期待ください。

参照元
hosoya
編集後記
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